絵画はどうやって選んだら良いか?
2022.07.18 江夏コラム
画廊の仕事をしていると、よく人から聞かせていただく言葉に
「アートや絵画の世界はよくわからない」
とか
「購入しようにも、どうやって選んだらいいのかわからない」
というものがあります。
習慣がないものは、未知の世界だと思いますし
基準がなければ迷うのは当然だと思います。
私なりにですが、こんな感じで選ばれるのがいいのではないかな?
という考えがあります。
それはまず
” 最初の感覚を大事にしていただきたい “
ということです。
皆さんは、普段いろんなものに接しながら、感じているものがあると思います。
美術館などに行く場合は
知識から入っても、絵画から入っても、どちらの見方でもいいと思います。
どちらのアプローチでも、得るものがあるから。
しかし、もしご自宅に絵画を飾るならば、知識はとりあえず置いておき
” ご自身が心地よく感じるもの “
が一番です。
願わくば、家族総意のもとであればベストなのですが
意見が割れることもよくあります。
そのような場合は、片方がよほどイヤでない限り、主婦でも主夫でも
できれば家庭を守る方を優先させてあげればいいと思います。
心地良い空間で生活することは、とても大事ですね。
絵画というのは
色彩であり、フォルムであり、イデオロギーでもあり・・・
つまりは、いろんなかたちにおける
” エネルギー “
なのです。
そうしたものをキャッチするのは
やはり最初の瞬間的な感覚に依るところが大きいです。
その最初の瞬間に、何を感じたか。
自分と絵画が引き合うものであれば
その場から立ち去りたくない感覚になるでしょう。
実際に1時間近くでも、その場に佇む方がいらっしゃいます。
つまり、そこで起きていることは、癒しでもあるのです。
自分が何かに戻っていく、何かを取り戻すような
すっと心地良くなれる感覚。
あるいは膨らんでいくような感覚。
そういう作品に出会えたときは、とても幸せだと思います。
少しでもそれを感じられたならば
その作品を飾ってみるといいでしょう。
そうすることで少しずつ
アートの素晴らしさを実感していただけると思います。
長い期間飾っていただけるものとして(世代をつなぐことも!)
ぜひその素晴らしさを感じていただきたいと思う今日このごろ。
ご自身だけではなく、身の回りへもたらす効果もあります。
あなたのもとに訪れる方へのおもてなしにもなり
会話のきっかけにもなる。
特にお子様がいらっしゃるご家庭には
さらに計り知れない副次効果があります。
最近は、絵画に関して少しずつ個人の方からの相談も増えてきました。
これを読まれた方でも、何かご相談があれば
遠慮なくメッセージいただけたらと思います。
私なりにですが、少しでもお役に立てるよう
アドバイスをさせていただきます。