山本宗平、五島を描く!
2023.04.10 お仕事関連江夏コラム
長崎県の五島列島とご縁があり、2泊3日の五島(の福江島)視察をして参りました。
「山本 宗平 五島を描く」という企画のため、画伯との来訪です。
実はここしばらく、いろんな事象が重なり、心身ともに疲弊していたため、自分自身をリセットする意味でも楽しみにしていた旅でした。
福江島は五島列島の中でも一番大きく空港がある島で、レンタカーすることでとても便利に巡ることができます。
今回は一緒にこの地を訪れた親戚に現地を案内してもらいながら楽しみました。
宿泊でお世話になったのは、空港から車で30~40分ほど、福江島の北、半泊(はんどまり)という集落にある
Philosophers in Residence 「めぐり めぐらす」というレジデンスです。
ホテルではなく、滞在中に借りられる住まいとして、2泊3日から借りられるのですが、とにかく素晴らしいところでした!!
レジデンスの詳細はぜひWEBサイトをご覧いただきたいのですが、私も写真を撮って参りましたので、少しご紹介。
小学校の分校跡地をリノベーションして作られたのですが、このプロジェクトや想いについてもサイトに記載されていますのでぜひご覧ください。
一人旅をしたくてウズウズしちゃうかもしれません。
めぐり めぐらすの看板の裏には小学校の名前をうっすらと確認することができます。
建物も部屋もとても清潔シンプルで美しいのです。高名な建築家、中村好文氏の設計なのですが、余計なものがそぎ落とされたミニマルな美しさは
まるで修道院に一人で過ごすような、心静かな気持ちにさせてくれます。
この感覚は訪れた方だけが体感できるものであり、一般のホテルでは味わえない感覚かもしれません。
ホテルではないので、自炊したり、設置された洗濯乾燥機で身の回りのことは自分でする環境です。
家族で宿泊も良いのですが、一人で自分を見つめたい時などにも最高の場所だと思いました。
私もザワついた心が静かになり、癒されていく感覚をおぼえました。
めぐりめぐらすの建物を出ると、すぐ目の前には半泊浦が広がっています。ここで小石にぶつかる波の音を聞いているだけで心が洗われるよう。
しばしボーっと向こう岸の島を眺めてしまいました。雲の流れもゆったりと心地良い。
五島の猫ちゃんたちにもご挨拶。なんか時間の流れがゆっくりなんですよね。都会の喧騒から離れて、しばし自分が忘れていた感覚を取り戻しました。
写真には映っていませんが、すぐ左横には鶏も放し飼いです。すべてが共存するこの感じ、たまらなく素敵。
佐藤さんの家で販売している、「さとうのしお」は本当の塩です。ぜひお土産に買いましょう。料理が数段レベルアップします。
そして、江夏といえばグルメ。グルメといえば江夏!ということでおいしいものも食べて参りました。
前後しちゃいましたが、この半泊りに来る前に立ち寄った場所です。
先ずは鬼岳四季の里でいただいた五島うどんのランチ。いや~美味しかった~!スープを一口飲んだところで笑みがこぼれました。
あと、このフライもフワフワで最高だったんですよ。
ランチの後は、スタジオジブリや数多くの有名アニメーションの背景を描く、五島出身のイラストレーター山本二三さんの美術館にも立ち寄りました。
五島にお越しの際は、皆さんもぜひ訪れてください。
二三さんの視点や考え方をたくさん知ることができます。画集も素晴らしかったので買って帰りました。
半泊りエリアに行く途中で堂崎天主堂にも立ち寄りました。五島といえば、歴史上のかくれキリシタンでも有名な場所なのですが
かくれキリシタンについては情報量があまりにも多すぎるのでここでは詳細は割愛させていただきますが
16世紀にキリスト教がヨーロッパより日本に入ってきてから、禁教の弾圧の中で信仰を守り続けてきた人々の長い歴史です。
山本画伯はポルトガルとも縁のある画家なので、この企画に大変ご興味いただき賛同してくださいました。
島の北東にある「めぐりめぐらす」から、島の真反対の南西にある、大瀬崎灯台の日没風景がとても美しいとのことなので、
親戚と一緒にそちらに向かいましたが、途中にある魚籃観音展望所というところからの眺めも素敵だったので写真を撮りました。
東シナ海の大漁と航海安全を祈願して建立された観音像がとても神秘的な雰囲気でした。
そして日没のタイミングでは、目的地の大瀬崎灯台が見えるスポットから夕陽を眺めました。崖の先に小さく写るのが灯台です。
この美しさに触れた感動は、私のへたっぴな写真ではなかなか伝わらないので、ぜひ現地で晴れた時に体験してみてください。
日没が本当に美しい。旅行をした3月末くらいだと、18時~19時くらいが見ごろでした。
そして、ディナーは五島LOVEな方から教えていただいた「とうがらし」というお店の中華料理をいただきました。
地元の漁師さんと連携して、五島の素材を活かした料理でしたが、とにかく大感動の味でした!
中華もいろいろと食べてきましたが、出た料理全てにうなるなんて久しぶりで、激しくおすすめの店。
動画でレビューしたいくらいだし、この店の料理を食べるために五島に戻りたい!!という気持ちです。
2日目は後から到着した山本画伯と合流して、一緒に巡りました。
打ち合わせで訪れた最初の場所は、パノラマでのぞむ海の眺めがとても素敵なカラリト(Colorit)という新しくできたホテル。
カフェテラスからの海の眺めが最高で、こちらも家族で訪れたら最高だろうなと思いました。
「めぐりめぐらす」もなのですが、一棟貸しとかにもフレキシブルに対応してもらえるようなので、企業研修にも良いかもしれません。
そしてまたまたグルメ情報ですが、ランチに連れてきてもらったのが、こちらの「ラーメン敏」というラーメン店。
ここのえび塩ラーメンも絶品なんですよ!!
私は東京だと新宿区弁天町にある「としおか」という店の塩ラーメンが大好きなのですが、ここの塩ラーメンも美味しすぎて幸せです。
敏さんは人気ラーメン店のようで、到着してから30分くらい並びました。
こんなところにラーメン屋が!?という見つけにくい場所なのですが、ぜひ見つけて行ってみてください。
このラーメンも五島に行ったらまた食べたい!というくらい私の心に深く刻まれました。
一緒にチャーハンも頼みましたが、こちらもすごく美味しいので、腹ペコさんはぜひ両方チャレンジしてみてください。
めぐりめぐらすに戻ってからは、しばしのんびりした時間を。
共用施設に設置されてあったこちらのピアノは、あの有名な哲学者、山口周さんから寄贈されたものだそうです。
山本宗平さんのピアノの調べを聴きながら、リラックスタイムを過ごしました。最高です。
そして、五島滞在最後の夜は、ちょっと奮発して、山本画伯と五島牛の焼肉をいただきました。
めぐりめぐらすの管理人さんから、こちらの焼肉屋が美味しいという情報を聞いていたので楽しみに伺いました。
結論から申し上げると、ただただ最高のひとこと!!
東京の焼肉屋の小さく切り刻んだ肉と違い、とにかくビッグサイズで食べ応えがあり、かつ味も5つ星。
ロース、カルビ、ハラミ、タンの王道で、ごはんいらないくらい肉だけでもお腹いっぱい食べることができました。
今回お伝えした飲食店はどこも素晴らしい味なので、五島来訪の際にはぜひ訪れてみてください。
最終日となる3日目の朝は、五島恒例の船での旅立ちによる、お見送りの瞬間。
就職や進学で島を離れる人とのお別れの時は、今時の流行り言葉でいばとても「エモい」場面であり
こんなシーンを山本画伯に描いてほしいなと思いました。
朝陽に照らされたフェリーの船体がまた美しいんですよね。
五島の2泊3日はあっという間に終わってしまい、このあと飛行機で東京に戻ったのですが
すでに五島の日々が懐かしくなってしまい、また戻りたいな~と思っています。
心だけでなく、胃袋も鷲掴みにされてしまいましたね。
山本画伯はさらに5日ほど滞在して、たくさんスケッチをしたようなので、作品の仕上がりが今から楽しみです。
秋頃に個展をしたいなと思っていますので、またご案内させていただきます。
都会の喧騒に疲れたときや、一人で自分を見つめたいとき、何もインドにまで行かなくても
五島がその役割をきっと果たしてくれるでしょう。
この記事を読んでみて、少しでも行ってみたいな、と思っていただけたのであれば幸いです。
心から五島行きをおすすめさせていただきます。
江夏